看護師が手取り30万円の求人を探す際に押さえたい5つのポイント

看護師が手取り30万円の求人を探す際に押さえたい5つのポイント

看護師は比較的給与が高い職業ですが、手取り30万円をねらうとなると求人票でいくつかチェックしなければなりません。

そのポイントとは?詳しくご説明します。

看護師が手取りで30万円を得るための条件

勤務先から支給されるお給料には「基本給」以外にいくつもの金額が加算されています。
一方で、給与から控除される金額もあります。

看護師が給与として手取り30万円を得るには、どんな条件をクリアしなければならないでしょうか。

手取り30万円に必要な総支給額はいくら?

まず給与計算のしくみを理解しておきましょう。
下の表のように、給与計算のベースになるのが「基本給」です。
給与は(A)基本給+(B)各種手当-(C)控除額=総支給額
となります。

基本給(A) 給与の基本となる金額
加算されるもの(B) 通勤手当・残業手当(時間外労働手当)・夜勤手当(超過勤務手当)・資格手当・家族手当・住宅手当など
控除されるもの(C) (社会保険料)健康保険、厚生年金、介護保険(40代以上)、雇用保険
(税金)所得税、住民税
(その他)組合費や職場の懇親会費用など

総支給額の約80%が手取り額

給与手取り額の試算サイトで計算した例をご紹介します。
(28歳、東京都在住 扶養家族なしの場合)

総支給額■
(各種手当含む※)
360,973円
健康保険(A) 17,820円
介護保険(B) 0万円
厚生年金(C) 32,940円
雇用保険(D) 1,083円
所得税(E) 9,130円
控除額合計▲
(A+B+C+D+E)
60,973円
手取り額
(■-▲)
30万円

(※:各種手当に交通費は含んでいません。)

手取りを30万円にするには、総支給額は360,973円、つまり約36万円にする必要があります。計算すると総支給額の約83%が手取り額ということになります。

看護師が手取り30万円を得るのは難しい?

では、看護師が手取り30万円を得るのは難しいでしょうか?

看護師の平均給与をチェック

日本看護協会が発表しているデータによると、新卒の看護師の基本給の平均額は大卒で207,013円(高卒から3年課程を修了した場合は200,114円)、総支給額の平均は大卒で273,854円(高卒から3年課程を修了した場合は266,041円)となっています。

一方、勤続10年(31歳~32歳・非管理職)の場合、平均基本給は243,736円、総支給額の平均は320,457円です。

総支給額の約80%が手取り額と考えると、勤続10年の看護師でも32万円×80%=256,000円が手取り額となり、30万円には届きません。

新卒で手取り30万円は難しい!?

新卒の看護師の平均的な総支給額は約27万円なので、その80%が手取り額とすると216,000円しかありません。

手取り30万円まではまだまだですね。夜勤専従で働くともっと増やせる可能性はありますが、新卒看護師の場合はまずは医療現場に慣れることが大切です。そのために交替勤務で日勤、準夜勤、深夜勤というすべての時間帯を経験してからの方がいいでしょう。

そういう意味でも新卒の看護師がいきなり手取り30万円を望むのではなく、着実に経験を積んでいきましょう。

手取り30万円の看護師求人のモデルケース

学校を出たばかりの新人看護師が手取り30万円を得るのはやや難しいですが、4~5年経験した人なら手取り30万円は十分に可能です。

手取り30万円の看護師の求人例

実際に手取り30万円が可能な求人にはどのようなものがあるのか、いくつかの求人サイトから探してみました。

夜勤ありの交替勤務で手取り30万円になるケース

東京都23区内の整形外科・リハビリテーション科の病院で正看護師の募集です。

5年目の看護師で病棟勤務の場合、給与は次のようになっています。

基本給 111,200円
職能給 107,600円
資格手当
(看護師手当)
5万円
部署手当
(病棟手当)
1万円
夜勤手当 1回14,000円×6回
合計 362,800円

このように基本給は111,200円でもさまざまな手当が付くことで総支給額は362,800円になり、手取り額はその約80%としてほぼ30万円となります。

日勤のみで手取り30万円になるケース

次に日勤のみで手取り30万円が可能な求人の例をご紹介します。

東京都23区内の訪問看護ステーションの求人で、正看護師、経験3年以上で給与は35万円となっています。(詳細は不明)
さらに管理職になると、月額2万円~5万円が加算されます。

ただし、土曜日は交替で出勤があり、また夜間のオンコール対応もあります。

夜勤のみで手取り30万円になるケース

東京都23区内の総合病院で夜勤のみの求人では、下記のような内容になっています。なお1ヶ月の平均夜勤は9回です。

基本給 19万円~39万円
資格手当 15,000円~3万円
看護師特別手当 2万円~5万円
当直手当 1回15,000円
休日手当 1日2,000円
合計
(休日手当は含まず)
36万円~605,000円

基本給が最も低い19万円で、夜勤を9回した場合でも総支給額は36万円になります。こちらの求人は年間休日が115日(1ヶ月で9日休み+年末年始や夏期休暇など)があります。プライベートの時間をしっかり取りたい人で、しかも手取り30万円を得たいという人は夜勤専従という働き方もオススメです。

美容クリニックは給与が高く手取り30万円が可能

総合病院や個人のクリニックよりも給与が高いのが「美容クリニック」です。医療脱毛や美容整形クリニックでは、日勤のみで残業もほとんどなく、給与は30万円~50万円(諸手当含む)となっています。(内訳は不明)

給与に幅があるのは年齢や経験などで左右されるのではないかと考えられます。

なお、このような美容クリニック系の募集では、「営業ノルマなし」と明記されている求人を選ぶことがポイントです。

手取り30万円を狙うなら介護系もオススメ

最近、看護師の求人が増えているのは介護系の仕事です。訪問介護センターや老人保健施設などで高収入が可能な求人が多く見られます。

その一例をご紹介します。大阪市の介護老人保健施設で正看護師の募集です。

基本給 不明
職務手当 1万円
資格手当
(看護師手当)
2万円~3万円
調整手当 1万円
夜勤手当 1回1万円×5回
皆勤手当 5,000円
合計 317,000円~35万円

基本給は明記されていませんが、各種手当込みで総支給額が約32万円~35万円になるので手取りで30万円は可能になります。

看護師が手取り30万円の求人を探すときの注意点

このように何年間か看護師の経験がある人ならば、手取り30万円の求人を見つけるのはそれほど難しいことではありません。

しかし、求人を探す際に注意したい点があります。

応募前に求人票をしっかりチェックすること

応募し面接まで進むと、アッという間に採用に至ることがあります。そうなると断りづらくなるので、応募前や面接時に不安な点は先方によく確認することが大切です。

特に次の点に注意しましょう。

  • 基本給の額
  • 各種手当の内訳
  • 平均的な夜勤の回数や残業時間
  • 成果給などその月によって変動する手当がないかどうか
  • 社会保険料と税金以外に控除されるものはないかどうか(組合費や懇親会費など)

求人票で不明な点は要確認

上の例でもご紹介したように、基本給は年齢や経験によって異なることが多いものです。そのため、求人票では幅があり、自分は一体いくらもらえるのかがわかりません。

お金のことばかり聞くのは気が引けるかも知れませんが、採用後に「こんなはずじゃなかったのに……」ということのないように自分の場合は基本給はいくらになるのか、また夜勤手当はいくらなのかをきちんと聞いておきましょう。

夜勤の回数や残業時間も手取り額を左右する大きなポイント

基本給はそれほど高くなくても夜勤手当や残業手当で総支給額が増えていきます。そのため、手取り30万円を目指すならば、夜勤や残業は避けられません。

応募時には平均的な夜勤の回数や残業時間を聞いておきましょう。「頑張って夜勤をして手取り額を増やすぞ!」と思っていても、夜勤の回数が極端に少なかったり、日勤の部署に配属されたりすると総支給額を増やすことはできません。

この点もしっかり確認しておきましょう。

まとめ

新卒の看護師では手取り30万円はちょっと難しいですが、何年か経験を積んだ看護師ならば手取り30万円は十分に可能です。

手取り30万円を得るには総支給額が36万円ほどあると安心です。しかし、基本給だけで36万円になるケースはほとんどありません。多くは資格手当や職能手当、夜勤手当、残業手当などが加算されて希望の手取り額を得ることができます。

求人を探す場合は基本給だけでなく各種手当の内訳と総支給額をよく確かめるようにしましょう。特に年齢や夜勤の回数などで差が出る部分が多いので、自分のケースならどうなるかを確認することが大切です。

自分で聞きにくい場合は、転職サイトのアドバイザーを通して聞いてもらう方法があります。お金に絡むことでもズバッと聞いてくれるので、遠慮なく相談してみましょう。

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