PR
当サイト内で紹介する商品やサービスの一部には広告が含まれています。

看護師の初任給、みんなはどれくらい?職場や学歴別の平均額を比較

看護師の初任給、みんなはどれくらい?職場や学歴別の平均額を比較

国家試験に合格し、晴れて看護師デビュー!
初めてのお給料日はワクワクしますね。学生時代には手にすることがなかった金額を見て舞い上がっている人がいるのではないでしょうか。

しかし、看護師の初任給は職場(勤務先)や学歴によって差があるんですよ。このページでは看護師の初任給の平均額についてご説明します。

看護師の初任給は他職種よりも高い?

初任給とはその名の通り、就職して初めて支給される給与のことです。看護師の給与は高いと言われていますが、看護師以外の職種と比較するとどうなのでしょうか?

職種別の初任給

厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」(平成29年)を見ると、職種別の給与がわかります。ここでは医療・福祉関連の職種について、新卒に該当すると思われる20歳~24歳と、少し経験を積んだ30歳~34歳、さらにベテランの40歳~44歳の「きまって支給する現金給与額」についてご紹介します。

なお、「きまって支給する現金給与額」とは「労働契約、労働協約あるいは事業所の就業規則などによってあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって6月分として支給された現金給与額」のことです。
手取り額ではなく、基本給+各種手当(職務手当、皆勤手当、通勤手当、家族手当、超過労働手当)の合計額です。所得税や社会保険料などを控除する前の金額で、いわゆる「総支給額」ということになります。

職種 20~24歳 30~34歳 40~44歳
看護師 284,600円 323,600円 346,100円
準看護師 219,300円 255,300円 277,700円
臨床検査技師 248,800円 291,500円 322,300円
理学療法士 242,300円 275,600円 304,900円
歯科衛生士 228,300円 244,900円 270,400円
栄養士 207,200円 242,800円 257,300円
保育士 200,400円 224,600円 241,500円
介護支援専門員
(ケアマネジャー)
204,700円  238,400円 255,800円
ホームヘルパー 214,300円  241,800円 242,300円

看護師の初任給は高い!

上の表を見てもわかる通り、20歳~24歳の給与は看護師がもっとも多く284,600円となっています。10年後の30歳~34歳、20年後の40歳~44歳の給与を見ても、看護師の給与がトップです。

夜勤があるかどうかといった働き方や勤務先の規模などの条件でも給与は違ってきますが、それでも他職種よりも看護師は給与が高いことがわかります。

看護師の初任給の平均は学歴や勤務先で違う?

では、同じ看護師でも学歴や勤務先で初任給は違うのでしょうか?

学歴別の看護師の初任給

日本看護協会が2012年に実施した「病院勤務の看護職の賃金に関する調査・報告書」では次のようになっています。
(大学、大学院は看護系の大学、大学院を指しています。)

学歴 平均初任給 もっとも多い回答
高卒+3年課程 196,368円 18~19万円未満
大卒 203,262円 19~20万円
大学院卒 207,464円 20~21万円

このように初任給の平均額は学歴が高くなるほど少しずつ高くなっていることがわかります。調査の回答でもっとも多い額を見ても、高卒から3年課程を出た人は19万円未満となっていますが、大学院卒は20~21万円と高くなっています。

学歴別の基本給と総支給額の比較

上の表は学歴別の「初任給」の比較ですが、次に学歴別の基本給と総支給額の違いを見てみましょう。

日本看護協会が実施した「病院看護実態調査」(2017年)によると、高卒後に3年課程の学校を卒業した看護師と大卒の新卒看護師の基本給と総支給額は下記ようになっています。

学歴 基本給 総支給額
高卒+3年課程 200,114円 266,041円
大卒 207,013円 273,854円

大卒の給与は7,000円多い

大卒は基本給が高いのは事実ですが、高卒から3年課程を経た看護師よりも基本給も総支給額も約7,000円多いだけです。

あまり大きな差がないことがわかりますね。

勤務先別の看護師の初任給

次に勤務先別によって初任給は違いがあるのか、見てみましょう。日本看護協会の「病院勤務の看護師の賃金に関する調査報告書」(2012年)の「設置主体別の初任給の基本給月額」見ると下記のような結果が出ています。

「設置主体別」とは、勤めている病院をどこが設置(運営)しているかという意味です。

設置主体 看護3年課程卒 看護系大卒 看護系大学院卒
189,312円 198,753円 207,281円
都道府県・市町村
地方独立行政法人
公立大学法人
194,303円 202,974円 212,940円
公的医療機関 196,867円 204,207円 208,062円
社会保険関係団体 200,593円 207,672円 212,069円
医療法人・個人 196,743円 202,793円 204,277円
学校法人 201,298円 209,072円 215,350円
公益社団法人
公益財団法人
198,255円 204,528円 209,744円

学校法人の病院の初任給が高い

上の表でもわかる通り、学校法人の病院の看護師の初任給がどの学歴を見ても高くなっています。

学校法人の病院というのは私立の医科大学病院のことです。ある私立の医科大学病院の新卒看護師の募集要項を見ると、初任給は次のようになっています。

職種 基本給 主要手当 合計
助産師
(3年課程卒業後)
222,530円 59,200円 281,730円
看護大卒 222,530円 52,900円 275,430円
看護師3年課程卒 216,260円 52,500円 268,760円
看護師2年課程卒 206,030円 52,000円 258,030円

ちなみに上記の基本給は本給と調整手当を合わせたもの、主要手当は衣服手当(2,500円)や夜勤手当(1回9,400円、二交替勤務を5回/月)が含まれています。また、週労働時間は38.5時間で計算されています。

既卒の看護師の初任給

ここまででご説明してきた初任給は新卒の場合です。基本的に初任給は「初めて就職して受け取る給与」のことなので既卒で転職した場合に初めて受け取る給与のことは初任給とは言いません。

また、募集要項を見ても既卒の場合は「給与は規定により支給」とか「経験に応じて決定」となっています。新卒のように規定額が設定されていないケースが多いということを知っておきましょう。

初任給は低くても資格取得や転職で給与UPは可能!

就職した職場の初任給が低くてガッカリという人がいるかも知れません。

しかし、初任給は低くてもその後資格を取得したり、職場内で積極的に働いたりして給与を増やすことができます。また、より条件のいい求人に応募して転職することで給与をUPすることもできます。

他の職場の情報を見て自分との差を感じることがあっても落胆せずに、前向きに努力していきましょう。

看護師の初任給の平均について~まとめ

初任給とは就職して初めて受け取る給与のことを言います。

初任給は職場の規定などで額が決められていますが、統計などによると高卒から3年課程を経て看護師になるルートよりも看護系大学や看護師系の大学院を卒業して看護師になる方が初任給も給与も高くなります。

また、設置主体別に見ると、学校法人が運営する病院に勤務する看護師の初任給がもっとも高くなっています。

ただ、看護師全体の初任給を他職種と比較すると、医療・介護系の中では看護師がもっとも高くなっています。この傾向は30代、40代になっても変わらず、看護師の給与水準は他職種よりも高くなっています。ぜひ自信を持って仕事を続けてくださいね。

なお、初任給が低かった人も、今後の仕事の取り組みや資格取得、好条件の職場に転職するなどの方法で給与をUPすることができます。自分にはどんな職場がいいのか不安な場合は、看護師専門の求人サイトで相談してみましょう。

看護師転職サイトを地域から探す

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

看護師に人気の記事一覧