福井県内に存在する医療機関数は、病床数20床以上の病院が62院、病床数19床以下の診療所が589院となっています。医療機関の総数としては、それほど多い部類ではありません。ほかの都道府県と比較してみると、病院数は全国47都道府県で第41位、診療所数は同じく第45位。いずれも、最下層の一角を占めています。
ただ、上述の順位はあくまでも医療機関の総数です。本当に重要なのは総数ではありません。都道府県の人口に対して、どれだけの医療機関が存在するか。人口と対比した数のほうが重要です。結局のところ、“医療機関が足りているかどうか”は、県民にきちんと医療を提供できるだけの医療機関数が揃っているか…という問題だからです。そこで、次は人口あたりの医療機関数を確認することにしましょう。
それでは、福井県における人口10万人あたりの医療機関数です。まず、病院数が7.76院で全国17位、次に診療所数が73.72院で全国30位です。総数で見るといずれも最下位争いでしたが、人口対比の医療機関数はそこまで少なくありません。診療所数は平均を下回っているものの、病院数に関しては平均以上になっています。福井県は人口が少ない都道府県ですから、医療機関の総数が少なくても充足度には問題がない…というわけです。
次に人口あたりの看護師数ですが、福井県は人口1,000人あたり13.99名の看護師がいる計算。これは全国47都道府県で第18位に相当します。同様に看護師の上位資格である保健師と助産師の充足度を見てみると、保健師は第5位、助産師は第27位でした。もし、上位資格の取得を検討されているなら、人材不足の助産師が良いでしょう。基本的に不足している職種ほど、給与などの条件がアップしやすくなります。
病院数 | 62院 |
---|---|
診療所数 | 589院 |
看護師平均年収 | 488.8万円 |
看護師平均年齢 | 37.0歳 |
福井県で働く看護師の平均年収は488.8万円です。石川県が471.1万円、富山県が450.4万円ですから、北陸地方ではもっとも給与水準が高いことになります。北陸だけでなく、中部地方の9県で考えても、福井県の平均年収を上回るのは愛知県(515.7万円)と静岡県(499.8万円)の2県だけ。もちろん、首都圏や近畿圏には及びませんが、地方としてはかなりの高水準と言えるでしょう。
ちなみに、福井県の看護師離職率は常勤看護師が6.9%、新卒看護師が6.6%。全国平均は常勤看護師の離職率が10.9%、新卒看護師の離職率が7.5%なので、福井県は離職率の低い都道府県であることが分かります。以上から、福井県の平均的な労働環境は、それほど悪くないことが予想されます。適切な労働環境でありながら平均年収が高い。福井県は看護師にとって、良い条件が揃った地域と言えるでしょう。
さて、中には“地方としては上々”という給与水準に満足できず、首都圏と比較しても遜色ない給与を手にしたい…という方もいらっしゃるでしょう。そういった場合、公立病院への転職が1つの選択肢となります。
公立病院の職員は、基本的に公務員待遇です。県立や市町村立の病院に転職したなら地方公務員、国立病院なら国家公務員に準ずる待遇になるのです。もちろん、給与体系も公務員の給与体系に準じることになります。
福井県には961床という破格の病床数を有する福井県立病院があるほか、国立病院機構の病院も2院(国立病院機構あわら病院、国立病院機構駿河医療センター)あります。特に国立病院に勤める看護師の平均年収は544.2万円にも達し、東京都や神奈川県の看護師平均年収さえ上回るのです。もし、公立病院が求人を出しているようなら、迷わずチャレンジしたほうが良いでしょう。
福井県は少子高齢化が急速に進行している都道府県の1つです。日本全体としては2008年をピークに人口減少がはじまっていますが、福井県は2000年の段階で人口が減少に転じていました。2015年の国勢調査では65歳以上人口の割合(=高齢化率)が28.1%となっています。
福井県も人口減少に歯止めをかけようと必死ですが、しかし、高齢化&人口減少が根本から解決する見込みは立っていません。高齢化は福井県だけの問題ではなく、全国的な傾向であり、もっと言えば世界の先進国すべてが直面している問題です。現実的に考えて、当面、人口が増加に転じ、高齢化率が下がる…ということはあり得ません。
看護師転職を考える上でも、高齢化による医療需要への影響は考慮するべきでしょう。安定雇用を重視するなら、介護施設、訪問看護ステーションといった高齢者を対象とする仕事を選ぶのも良いと思います。中でも特別養護老人ホームは平均年収が560万円と高くなっており、収入重視の方にピッタリです。
福井県では、男性看護師が増加傾向にあるのをご存じでしょうか?2002年から2012年の10年間で2.5倍に増加した…というデータがあります。男性看護師は異なる業種からの転職組が多く、サラリーマン出身、自衛官出身などバラエティあふれる人材が揃っているそうです。
病気の人の世話をする…というのは女性のほうが得意なイメージがあるかもしれません。しかし、実際には力仕事が多いため、男手が重宝されます。また、男性患者の中には“身の回りの世話は男性にやって欲しい”という方も多く、患者サイドからも需要があるのです。
もちろん、女性患者は男性看護師によるケアを望まない傾向がありますが、そこは女性看護師が担当すれば良いのです。最終的には男性患者の世話は男性看護師、女性患者の世話は女性看護師…という住み分けができればベストではないでしょうか。
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