新潟県には病床数20床以上の病院が111院あり、これは全国の都道府県で第26位の数字です。さらに病床数19床以下の診療所は1,672院で、全国14位。政令指定都市の新潟市があることから、地方としては医療機関数が多くなっています。
ただ、医療機関が足りているかどうかは“人口に伴う医療需要を満たしているか”という観点から判断しなければなりません。そこで、人口10万人に対して医療機関がいくつあるか…という数値を確認してみましょう。すると、人口10万人あたりの病院数は4.73院で全国38位。同じく診療所数は71.24院で全国37位となっています。いずれもワースト10に入るかどうか…という低水準になっており、人口あたりの医療機関数は不足していることが分かりました。
次に看護師数ですが、新潟県内で働く看護師の数は27,799名です。これを人口1,000人あたりの看護師数に直すと12.02名。人口あたりの看護師数は全国第29位に相当します。平均よりやや低い程度ですが、全国的な看護師不足を踏まえれば、充足度はかなり低いと考えて良いでしょう。
看護師が不足しているということは、新しく看護師を雇い入れたい医療機関が多いということです。転職を志向している看護師にとっては、職場を見つけやすい状況にあると考えて良いでしょう。
ただ、新潟県は面積が広く、東西に長い都道府県です。エリアをまたいでの通勤が難しく、県内ならどこでも転職できる…というものではありません。やはり、新潟市、上越市、長岡市といった都市部では求人を見つけやすい反面、郡部では就職先が限られてくると思います。多少、居住地によって有利不利が生じるのは否めません。
病院数 | 111院 |
---|---|
診療所数 | 1,672院 |
看護師平均年収 | 466.9万円 |
看護師平均年齢 | 37.3歳 |
新潟県の看護師平均年収は466.9万円となっており、これは北陸・甲信越で平均程度の水準です。ただ、北関東の群馬県は平均年収505万円と高いので、群馬との県境にお住まいなら、群馬県内に転職することを考慮しても良いかもしれません。ただ、平均年収はあくまでも目安です。給料を決めるのは医療機関ですから、新潟県内で好条件を提示する医療機関を探し出すことも可能でしょう。
看護師の平均年齢は37.3歳となっており、全国的には平均水準です。新潟県における看護師の離職率は平均程度であることが窺えます。これは、新潟県の労働環境がほかの県と比べて特段に悪いわけではない…という推測の根拠になるでしょう。
ちなみに、新潟県は医師数が顕著に不足していることをご存じでしょうか?人口10万人あたりの医師数は200.87名となっており、これは全国47都道府県で第43位。日本で5番目に医師が足りない都道府県なのです。特に魚沼保健医療圏、県央保健医療圏の医師不足が顕著になっており、県内での医師偏在も大きな問題と言えます。
一般に医師数と看護師数は比例する傾向があるため、魚沼、県央の両医療圏では看護師不足も顕著になっている可能性が高いでしょう。こうした郡部を中心とする地域は医療機関が少ないこともあり、求人を探すのに多少の苦労があるかもしれません。
新潟県は面積が広いため、なかなか医療圏をまたいでの転職は困難。居住地付近で好条件の求人を見つける…という部分をクリアできるかどうかが転職の成否を決定づけるポイントになります。
県央保健医療圏が医師不足に悩んでいることは前述のとおりですが、さらにもう1つ、大きな問題があります。実は、県央保健医療圏には救命救急センターが存在しません。2015年までは魚沼保健医療圏にも救命救急センターがありませんでしたが、新潟大学地域医療教育センター魚沼基幹病院が開院して、ようやく救命救急センターが誕生。これで、救命救急センターを持たない医療圏は県央だけとなりました。
離島である佐渡保健医療圏にも佐渡総合病院が存在する中、県央だけに救命救急センターを併設する病院がない…というのは大きな問題です。県央医療圏は面積が小さいため、隣接する医療圏に搬送可能…という判断があるのかもしれませんが、やはり各医療圏の中で救急医療を完結できる体制が整っていたほうが望ましいでしょう。
無論、新潟県も手をこまねいているわけではありません。厚生連三条総合病院、燕労災病院を再編し、県央基幹病院を整備する計画が進められています。県央保健医療圏では医療圏外への搬送が多く、救急搬送にかかる時間が県平均を大きく上回っているのが現状。県央に救命救急センターを有する基幹病院があれば、この問題を解決することが可能です。
県央基幹病院はICU(集中治療室)8床、ハイケアユニット8床を含む450床の病院となる予定で、うち20床が救命救急センターに割り当てられるとのこと。さらに災害拠点病院の役割も担い、DMAT(災害派遣医療チーム)の整備、ヘリポート設置などが予定されています。また、研修病院としても期待されており、県央医療圏に医師を根付かせるための教育機関として運用されることになるでしょう。
2020年頃の開院を目指し、着々と計画が進められていますので、県央部の看護師であれば、将来的な転職先候補として考えておくのも良いかもしれません。
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