看護師が退職金をもらえるのは勤続何年目から?相場は?もらえないケースも要チェック

看護師が退職金をもらえるのは勤続何年目から?相場は?もらえないケースも要チェック

看護師は給与は多いのですが、退職金はどれくらいもらえるのでしょうか。
また、勤続年数が短い場合と長い場合で違いはあるのでしょうか?

今回はそんな看護師の退職金事情について解説します。

公務員看護師の退職金は勤続何年から出る?

看護師に限らず退職金は勤続年数と基本給によって変わってきます。また、いくら出るのかという計算は、それぞれの勤め先の規定によって算出されます。

まずは公務員として働く看護師の退職金を見ていきましょう。

公務員の退職金の目安

地方公務員の退職手当については、地方公務員法で「国家公務員の制度に準ずること」となっています。それによると勤続年数と退職理由によって次のように規定されています。

  • 退職手当額=基本額+調整額
  • 基本額=退職日給料月額×退職理由別・勤続年数別支給率
  • 調整額=調整月額のうち、その額が多いものから60月分の額を合計した額

この計算式に使われる「退職理由別・勤続年数別支給率」は下記の表のようになっています。

勤続年数 自己都合退職 定年・勧奨退職 整理退職
1年 0.6 1.0 1.5
5年 3.0 5.0 7.5
10年 6.0 10.0 15.0
15年 12.4 19.375 23.25
20年 23.5 30.55 32.76
24年 31.5 38.87 39.624
25年 33.5 41.34 41.34
30年 41.5 50.7 50.7
35年 47.5 59.28 59.28
45年 59.28 59.28 59.28

調整額は職員の区分によって調整月額が異なるため、ここでの計算では省いています。
これらを元に退職金額の概算を計算してみましょう。

年収30万円で勤続年数10年の人が自己都合で退職する場合は
30万円×6.0=180万円+調整額
ですが、整理退職(リストラなど会社都合の場合)は
30万円×15.0=450万円+調整額
となります。

定年退職した場合の退職金

公務員が定年退職した場合の退職金を計算してみましょう。

勤続年数35年、基本額が40万円の場合、支給率は59.28なので
40万円×59.28=23,712,000円+調整額
となります。約2,371万円もの退職金が受け取れるということになります。

公務員看護師とは

ひと口に公務員と言っても、働く場所はさまざまです。看護師が公務員で働くのは、次のようなケースがあります。

  • 国公立の病院勤務
  • 自治体の保健所や保健センター
  • 自治体が運営している医療施設
  • 公立の保育園・幼稚園
  • 公立の看護専門学校

また、厚生労働省(看護系技官)や自衛隊看護師として働く場合は、国家公務員となります。
なお、以前は国が運営していたが今は独立行政法人が運営している施設で働く場合は、「準公務員」になります。ただ、待遇などは公務員と大差ないと言われています。

公務員には整理退職はない!?

整理退職とは「整理解雇」とも呼ばれるもので、いわゆる「リストラ」のことです。企業の場合は経営が苦しくなった場合に人員整理を行います。

上の表でもわかる通り、整理退職の場合は退職金の支給率が高くなります。

公務員でも整理解雇は可能になっていますが、現実にはあまり多くはないようです。特に看護師の場合は人材不足のため、リストラに遭う可能性は低いと言えるでしょう。

つまり、自分から辞めると言わない限り、雇用されて定年退職まで勤めあげることができれば上でご紹介したように退職金が受け取れます。

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民間病院やクリニックの看護師の退職金はあるの?

公務員は退職金の計算基準が明確になっていますが、民間病院や個人経営のクリニックでは退職金は出るのでしょうか。

民間病院やクリニックは退職金規定があるかどうかが重要

病院に限らず民間企業では、会社側(雇用主)に退職金の支払い義務はないとされていますが、多くの企業では退職金を支払うような制度にしています。

退職金制度を設ける場合は、「就業規則」に退職金の計算方法や支払い方法などを定めるように労働基準法で決められています。

小規模なクリニックや診療所では退職金制度がない場合もありますが、長年勤めた労働者(看護師)には規定がなくても院長や経営者の裁量で退職金が支給されることがあります。

就業規則を確認すること

就業規則は「常時10人以上の労働者を使用する場合」に作成し、労働基準監督署に届け出なければなりません。

退職金制度がある場合は就業規則にそのことが記載されているので、一度確認しておきましょう。なお、パートを含めて職員が10人未満の場合は、就業規則がないところがあります。

院長に聞きにくい場合は事務員などに聞いてみるといいですね。

退職金は自己都合と会社都合で大きく異なる

退職には「自己都合」「定年退職」「会社都合」の3種類があります。自己都合とは結婚や妊娠・出産、引越しなど自分の都合で辞めることです。もちろん、転職も自己都合での退職に該当します。

定年退職は職場が定めた定年まで勤めて辞めることで、会社都合は会社(経営者)側が経営不振や倒産などの理由で人員整理のために労働契約を解除することを言います。

この3つの辞め方の中で、自己都合は退職金が少なくなるので注意しましょう。

自己都合退職の退職金

ある調査会社が大企業と中小企業の退職金の違いを調べたところ、大企業で勤続3年で自己都合で辞めた場合の退職金は35万円ですが、会社都合の場合は70万円ででした。勤続5年の場合、自己都合退職は65万円、会社都合退職は120万円と約2倍もの開きがあります。

勤続年数が10年で自己都合の場合は190万円、会社都合の場合は310万円と差は小さくなりますが、自己都合で辞める場合は退職金が少ないということを知っておきましょう。
(ここでの大企業とは資本金5億円以上、従業員数1,000人の企業を指します。)

なお、従業員が300人未満の中小企業の場合でも、勤続5年で自己都合退職の場合、退職金は約110万円、会社都合の場合は約150万円で自己都合の方が約40万円ほど少なくなります。

退職金をもらってから辞めるには

公務員の場合は勤続年数が1年でも退職金は出ますが、民間病院や小規模のクリニックの場合は短期間で辞めると退職金は支給されない可能性があります。

勤続年数が3年~5年くらいで退職金が出るところが多いようですが、念のために就業規定でどのように定めているのかをきちんと確認しておきましょう。

求人票で退職金の有無を確認

転職時は応募先で長く働くことを前提に考えますが、もし長く続かない場合に備えて求人票の退職金の項目をチェックしておきましょう。

「退職金あり:勤続3年以上」
などの記載があれば安心できます。

ただ、求人票には記載がなくても退職金が支給されるところがあります。その際には求人サイトのコンサルタントを通して聞いてもらいましょう。

退職金が支給されないケース

勤め先に多大な迷惑をかけたり、損害を与えたりした場合は「懲戒解雇(公務員の場合は懲戒免職)」となります。就業規則では「懲戒解雇の場合は退職金を支給しない」と定めているところが多いようです。

懲戒解雇になるのは、次のようなケースです。

  • 長期間の欠勤
  • 秘密の漏えい
  • 会社のお金の使い込み、横領
  • 窃盗
  • 麻薬・覚せい剤の所持や使用

これ以外にも犯罪行為や会社に迷惑・損害を与えた場合は懲戒解雇になります。

転職する際は退職金額を確認すること

転職先がすぐに見つかる場合はいいのですが、転職先が決まらないとか、しばらくは自由な時間を楽しみたいという場合は、無収入になってしまいます。

その間の生活費を確保するためにも、退職金を少しでも多く受け取れるように考えることが大切です。退職金だけでなく賞与の時期なども考慮しましょう。

また、転職に伴って引越しする場合も退職金を引越し費用に充てるケースが多いようです。貯金と退職金で新生活をスムーズにスタートできるように計画を立てることが大切です。

看護師の退職金~まとめ

公務員は退職金制度があり、きちんとした計算式があります。民間病院やクリニックでも退職金制度を設けている場合は、就業規則に基づいて退職金が支給されます。

ただし、自己都合で辞める場合は会社都合の場合よりも退職金は少なくなります。看護師の場合は人材不足なので会社都合で解雇される可能性は低く、ほとんどが自己都合退職と考えられます。その場合は就業規則をよく確認して、自分の勤続年数でいくら受け取れるかを考えておきましょう。

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